ワイン　wine

14℃前後で抜栓し、1時間半くらい置く。紫がかった濃いガーネット色、赤い花、薔薇、ハイビスカス、菫、沈丁花、プラム、グリオット、ブラックベリー、赤身肉、レザー、黒胡椒、香菜、丁子、ナツメグ、メース、オレガノ、タイム、ローズマリー、桂皮、コーヒー、煙草、湿った土、濡れ落ち葉、黒い土、ミネラル、低めの温度を保ちながら、リーデルのグラン・クリュクラスのグラスに注ぎ、時間を掛けてじっくりと開かせた。若々しさと強さを表す濃い色合いを持ち、綺麗な花と熟したフルーツのアロマが肉・革系のどっしりとしたニュアンスと共に静かに広がってきた。緻密でボリューム感があり、力強く芯の通った雰囲気を持っている。フランソワ・ゲルベのワインのエレガントさとバランスの良さは聞かされていたが、実際に口にするのは始めてだった。花、果実、肉・革系、ハーブ、土など様々なニュアンスが絡み合い溶け合うかのように一つに纏まっている。そしてそのレヴェルが非常に高く、見事な柔らかさと滑らかさ、バランス、綺麗なアフターを誇り、これぞグラン・クリュとしか言い様がないものだ。経験則でクロ・ヴージョは、どちらかというと男性的な雰囲気を感じる物が多く、これも、肉・革系のニュアンスがストレートに出ているが、諄さや嫌みは一切感じられない。2004らしい酸・タンニンレヴェルの高さは感じられるが、このワインの柔らかさやエレガントさを遮り、硬さへと沈み込ませるものではない。当然まだ若く、飲むには当然少し早いだろうが、ポテンシャルの高さには脱帽させられた。リアル・ワインガイドで2頁を割いているのにも納得させられました。　　H20.09.15品種　ピノ・ノワール　100％　畑　　 0.31ヘクタール樹齢　50年熟成　1/3新樽、2/3　1〜2年樽　12ヶ月熟成年産　1200本輝輝かしいルビー色。カンゾウやスミレなどの花の香りにしっかりとした果実味がある。繊細でありながらしっかりとした骨格があり、肉厚な贅沢な味わい。ロバート・パーカーが3ツ星★★★に掲げる造り手、ドメーヌ・フランソワ・ゲルベ。ヴォーヌ・ロマネに本拠を置くこのドメーヌは、現在2人の姉妹、マリー・アンドレ女史とシャンタル女史によって運営されている。ドメーヌは1947年に彼女らの父親であるフランソワが興し、1983年からすでに2人が引き継いでいます。二人が造り出すワインはすでにパーカーからも高い評価を得ており、女性だけでドメーヌを引き継ぐという事は、ブルゴーニュでも先駆者として一目置かれる存在となっております。現在はシャンボール・ミュジニー、ヴォーヌ・ロマネ（プルミエ・クリュ、レ・プティ・モン、レ・スショなど）エシェゾー、クロ・ド・ヴージョに合わせて15ヘクタールの畑を所有し、年産70000本を生産しております。彼女達は畑仕事も全て自ら行い、極めて有機栽培に近い自然派。醸造、瓶詰め、ラベル貼りまで全ての作業を行っております。その仕事には女性らしい繊細さが見られ彼女達のスタイルとなって表れています